

就活の面接は「何を聞かれるか分からない」「どう答えたらいいか自信がない」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。
しかし面接で聞かれる質問はパターン化されているものも多いです。
そのため、定番の質問は意図を知り、自分の経験や考えを落とし込んでおくことが、面接成功の第一歩です。
この記事では、面接で頻出の質問例とその回答のコツを分かりやすく解説します。
さらに変化球の質問への対応方法やよくある失敗と防止策についても紹介します。
この記事を読んで、面接に自信を持って取り組めるように準備していきましょう!
就活面接でよく聞かれる定番質問10選【回答のコツ付き】

就活の面接では、どの企業でもよく聞かれる「定番の質問」があります。
これらの質問には企業側の明確な意図があり、回答の仕方によっては評価が大きく変わることもあります。
ここでは、面接官がチェックしているポイントとともに、就活生が押さえておくべき定番質問10個を厳選してご紹介します。
それぞれに回答例も添えているので、あなた自身の言葉で答える準備にぜひ役立ててください。
1.自己紹介・自己PRをしてください
自己紹介・自己PRは、面接の冒頭で聞かれることが多く、第一印象を左右します。
自己紹介・自己PRから企業は、話し方や第一印象をチェックし、応募者の強みや個性が、企業・職種にマッチするかを見極めたいと考えています。
自己紹介では、氏名・学校・専攻・簡単な経歴などを30秒程度で簡潔にまとめましょう。
また自己PRは大きく以下の3つのポイントを押さえて、内容を考えてみてください。
- 自分の強み(結論)
- 強みが発揮された具体的なエピソード
- その経験から得た学びを、今後どう活かせるか
では、次のQ&Aから、自己PRをする時のコツについて見ていきましょう。
【IT業界志望の自己PR】
アルバイト先で3年連続交流会の幹事を務め、最終年は100名規模のイベントの代表を担当しました。
前年には機材トラブルや予算不足に直面し、原因は役割分担の不明確さにあると分析。
そこで翌年は、メモアプリでの情報共有、メンバーの強みを活かした分担、定期的な進捗確認など、チーム全体の見える化と連携強化に取り組みました。
その結果、イベントはトラブルなくスムーズに進行し「過去一番よかった」といった声を多数いただくことができました。
より魅力的な自己PRにするために、以下の内容を盛り込んでみましょう。
- 解決するべき問題を具体的にする
- 成果を残すために取った行動を強調する
成果は数字などを用いて共通の認識が持てるようにする
特に、成果を残すための行動をより具体的にし、強調することです。
曖昧な表現を避け、何をしてどんな結果が得られたかを明確にすることが大切です。
このアドバイスを踏まえて再度作成した自己PRはこちらです。
【改善後の自己PR】
私の強みは「チームをまとめ、成果に導くリーダーシップ」です。
アルバイト先では3年連続で交流会の運営に携わり、2年目は運営メンバーとして、3年目は100名規模のイベントで幹事代表を務めました。
運営メンバーだった2年目のイベントでは、役割分担はしていたものの情報共有が不十分で、タスクの抜け漏れや遅れが可視化できず、プレゼントの発注遅れや機材トラブルが当日の混乱につながりました。
この経験から、問題の原因は「口頭ベースで曖昧な役割分担」と「全体の進行状況を把握できる仕組みの欠如」にあると分析しました。
幹事代表となった3年目は、同じ失敗を繰り返さないために、以下の3つの改善策を実行しました。
・メモアプリでの情報管理
全タスクを日付付きのToDoリストにまとめ、誰でも見られる共有メモで管理。色分けや絞り込み機能も活用し、注意点や変更履歴も記録して属人化を防ぎました。
・メンバーの強みを活かした役割分担
事前にヒアリングを行い、経理を学んでいるメンバーには予算書作成、編集が得意なメンバーには広報動画の制作など、適性と意欲を重視して配置しました。
・週1回のオンラインミーティングで進捗確認
定期的な共有で遅れや課題を早期に発見し、メンバー間で支え合える体制を整えました。
その結果、イベントはトラブルゼロで大成功。
参加者からは「過去一番楽しかった」「運営が丁寧だった」との声が多く寄せられ、満足度は前年の約1.4倍に向上しました。
この経験を通じて、仕組みと対話でチームを導くリーダーシップを実践できたと実感しています。
全体的に具体的になり、リーダーシップという強みを裏付けるエピソードが具体的で納得感のある内容になっています。
さらにインパクトを強めるために、冒頭に具体的な成果を少し示すことで、読み手の興味をより強く引くことができます。
先程も紹介したこちらのQ&Aでは、他のキャリアアドバイザーからの回答もあるため、ぜひ参考に読んでみてください。
2.志望動機を教えてください
企業は志望動機を聞くことで、企業理解の深さと志望度の高さを見たいと考えています。
そのため、企業の理念や事業内容に対する共感と、自分の経験や価値観との接点をセットで伝えましょう。
では、こちらのQ&Aから志望動機を回答する際のポイントを見てみましょう。
【建設業界の志望動機】
私は、能登半島地震を経験し、当たり前にあったインフラが失われたときの不安や不便さを痛感しました。
この経験から、社会基盤を築き守る仕事の重要性を強く意識し、インフラ整備を通じて人々の暮らしを支えたいと考えるようになり、建設業界を志望しています。
そのなかでも私が三井住友建設を志望するのは、人や地域を“つなぐ”現場の最前線で貢献したいと考えたからです。
能登半島地震の際に、特に印象に残っているのは、道路や橋の寸断によって物資が届かず、多くの人がSNSで助けを求めていた状況です。
この出来事を通じて「支援が届かない状況を繰り返さない社会をつくりたい」と強く思うようになりました。
そのため私は、災害時にも機能し続ける“つながり”を支える社会基盤づくりに、現場を支える立場から関わりたいと考えています。
御社は橋梁・トンネルなどのPC工事や補修・補強工事に強みを持ち、インフラの維持と再生の両面から社会を支えておられます。
さらに、長寿命化を見据えた技術開発や、災害復旧への迅速な対応も、私が目指す「災害時にもつながりが絶えない社会」の実現に直結するものだと感じています。
私はそのような現場で、ゼミ活動で培った「チームに必要な変化を提案する力」を活かし、書類作成や関係者との調整を通じて、プロジェクトの着実な推進に貢献したいと考えています。
以下の4点が盛り込まれており、説得力のある志望動機になっています。
- 建設業界を志す動機が明確である
- 応募先企業についての深い理解を示している
- 志望する職種への理解が表現されている
- 目指す方向性が明確になっている
この志望動機をさらに魅力的にするために「自分の強みをどのように業務に活かせるのか」を具体的に考えてみてください。
自分の経験から得た学びを、業務でどう活かせるかを具体的に伝えられると、採用担当者に活躍イメージをもってもらいやすくなります。
3.学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
企業は、ガクチカから主体性・課題解決力・継続性の有無を見たいと考えています。
以下の4つを盛り込んで考えると、伝わりやすいガクチカができます。
- 取り組んだ内容(何を)
- 動機・背景(なぜ)
- 工夫した点・行動(どうやって)
- 結果と学び(何を得たか)
成果よりもプロセスに焦点を当てて回答することが大切です。
相談が寄せられたガクチカの1つを見ながら、ポイントを確認していきましょう。
【IT業界志望のガクチカ】
私が学生時代に力を入れたことは、弁当屋での業務効率化です。
この職場では、ピークタイムにお客様の待ち時間が長くなり、顧客からの不満が寄せられることが課題でした。
お客様にとって快適なサービスを提供するためには、迅速な対応が不可欠だと感じ、私はその原因を探るためにスタッフと協力して業務フローを徹底的に分析しました。
具体的には、まずスタッフ全員と意見交換を行い、現場での実際の動きを把握しました。
その結果、業務の中で役割分担が不明瞭であったり、オーダーのタイミングが不適切であったりすることが課題として浮かび上がりました。
そこで、効率的な人員配置を提案し、各スタッフの役割を明確にすることで、業務の流れをスムーズにすることを目指しました。
このような改善策を実施した結果、待ち時間が半分ほど短くすることができました。
顧客満足度が大幅に向上しました。
お客様からの「待たされることなくスムーズにサービスを受けられた」という声が増え、リピーターも増加しました。
この経験を通じて、私は課題発見力とチームワークの大切さを学び、現状を改善するための行動力を身につけることができました。
特に、仲間と協力し合いながら目標に向かって進むことが、組織全体の成果に繋がることを実感しました。
この例文は課題に対する主体性や、問題を解決しようと活動する行動力が伝わります。
以下の表に、さらに魅力的にみせるためのコツをまとめました。
【ガクチカ作成のコツ】
ポイント | 追加する内容 |
---|---|
具体的な課題とご自身の行動を深掘る | ・課題がなぜ発生していたのか ・不明瞭な役割分担とは具体的に何か |
志望業種との関連性の強調 | ガクチカを通してどのように業務に貢献できるか |
目標設定とチーム内での役割 | チームの中で自分がどのような役割を果たしたのか |
具体的なエピソードを伝えることで、人柄や強みを知ってもらい、入社後の活躍する姿が想像できるように表現することが大切です。
こちらのQ&Aにはアドバイスをもとにキャリアアドバイザーが作成した例文もありますので、読んでみてください。
4.あなたの長所と短所を教えてください
企業は長所を聞くことで、自己理解の深さや、強みが自社の業務や社風にどのように貢献できるのかを見ています。
そのため応募する企業の理念や事業内容、募集職種の求めるスキルや人物像を調べ、それに自分の長所を照らし合わせるのがおすすめです。
また短所は、自分でどのように認識し、改善しようとしているのかを見ています。
既に克服したあるいは、現在進行形で改善に取り組んでいる短所を選び、成長意欲を見せると良い評価につながるでしょう。
ここではQ&Aから短所の伝え方のコツについて見ていきましょう。
【営業職志望の短所の例文】
私の短所はリスクを気にしすぎて慎重になりすぎてしまうことです。
コンビニのアルバイトではホットスナック商品を調理する際、売れずに廃棄になってしまうことを恐れて売り場に並ぶ商品が残り1~2個(人気の商品は残り2個、それ以外は残り1個)になったら補充するようにした結果、売り場の補充が間に合わず、家族用に複数個チキンを購入するお客様に7分も待たせてしまったことがありました。
それ以降はピーク時には人気商品を多めに準備したり、自分から「チキン揚げたてですがいかがですか」などの一言をかけ廃棄を出さない取り組みをするなど、行動の前後でリスクの発生を防ぐようにしています。
質問者が挙げた「慎重になりすぎてしまう」という短所は、営業職にとって必要な視点でもあり「物事を堅実に進めることができる。」と言い換えることができます。
そのため、ネガティブな印象を与えない短所を選んでいる点で評価につながります。
このケースでは、以下の3点を意識することで、より人柄を伝えやすくなります。
- 過程を強調するためにとった行動を具体的に示す
- 行動をとった結果、どのような変化があったのかを盛り込む
- 今後の展望を伝える
長所・短所ともに自己分析を確実に行い、具体的なエピソードを添えてより人柄が伝わるような内容にしましょう。
5. チームで取り組んだ経験はありますか?
多くの仕事では、チームで協力し合いながら仕事をしています。
そのため企業は、チームワークや協調性があるかを確かめて、会社に馴染み、活躍できる人物であるかどうかを知ろうとしています。
これまでの経験から最もチームワークを発揮できたエピソードを選択し、自分の役割や工夫に注目しながら伝えることが大切です。
【子どもアパレル志望のチームでの経験】
私は〇〇という子どもと関わるボランティア組織に所属し、実行委員として全国〇〇研修会の開催を成し遂げた経験があります。
最初にテーマを考えた際に、私たちが全国のリーダーにできることは何か。
また、この研修会を通して、どんな力を身につけたいのかということを話し合いました。
日々子どもと関わる中で、抱える悩みがたくさんあり、同じ悩みを持つ人々との交流を通じて、新しい活動方法を見つけていくという方針に決めました。
しかし、様々な意見が出て、1つのテーマにまとめることが難しかったです。
その際に、私たちが一番求めることは主催者と参加者お互いに新しい活動方法を見つけることのため、求めるものに近づくように心がけました。
メンバーの考えを丁寧に聞き、理解した上で自分の意見を明確に述べました。
また、目指すコールに関するものを強調し、納得できないメンバーに明確で方針を示した上で、一緒にテーマを考えました。
全員納得するまで、何度も話し合いを重ねて、テーマを決めました。
その後でも、全員の意見を聞きながらそのテーマに沿って、タイムスケジュールとプログラムを企画しました。
当日、全国各地のユースリーダーが100人以上参加し、予定通りスムーズに進行することができました。
この経験を通じて、目標を共有しながら取り組む達成感とチームワークの重要性を実感しました。
この例文は、力を入れて取り組んだ様子が伝わる内容になっています。
【チームでの経験をうまくまとめるポイント】
エピソードを具体化する | ・課題を明確化 ・解決のための具体的な行動 ・具体的な成果 |
---|---|
経験がどのように業務に結びつくかを明確化 | 入社後の活躍する姿をイメージ |
エピソードについては、その様子がイメージできるように具体的に伝えるとともに、自己成長につながったことや仕事との関連性についても触れましょう。
こちらのQ&Aには複数のキャリアアドバイザーからの回答もあるため、参考にしてくださいね。
6. 困難を乗り越えた経験はありますか?
企業は逆境にどう向き合うかを知り、粘り強さや問題解決力、行動力を評価したいと考えています。
「何が困難だったのか」「どう考えて行動したか」「結果どうなったか」を軸に、感情の動きや考えの変化も交えて伝えましょう。
以下のQ&Aから、困難を乗り越えた経験を伝えるポイントを知ることができます。
【例文】
私の強みは、物事を最後までやり抜くことです。
大学3年生の時に、新入生向けのゼミ紹介動画を制作した際、締切間近にメンバーの1人が欠席しました。
資料作成や録音が未完成の中、難しい状況に直面しました。
そこで締切に間に合う方法を考え、残ったメンバーの作業残量に配慮し、欠員分の作業を割り振りました。
その結果、全員の協力と諦めずに向き合うことで締切までに動画が完成しました。
また、簿記2級を独学で取得しました。
半間のうち、最初の2か月間を3級取得の中間目標、残りの4か月間を2級取得の最終目標に設定しました。
予定通りに3級取得を達成できましたが、想定よりも2級取得は困難で、時間を要すると気がつきました。
そこで生活習慣を見直し、1日の勉強時間を2時間から4時間に増やしました。
その結果、想定よりも1か月早く2級取得を実現できました。
このような経験から、私の強みは物事を最後までやり抜くことです。
困難を乗り越えた経験では「そんなに素晴らしい取り組み方をして、結果を出しているのであればうちの会社でも活躍してくれそうだな!」と思ってもらえるエピソードが大切です。
そのようなエピソードを選ぶためのコツは2つあります。
- 強みに合うエピソードを探すのではなく1番成果を出した経験を見つける
- エピソードは1つに絞り、取り組む姿勢と具体的な成果を明確に伝える
目指す職種において活躍するイメージを持ってもらえるような取り組みがあれば、よりアピールにつながりやすくなります。
7. 成功体験・失敗体験を教えてください
成功体験や失敗体験も面接でよく聞かれる質問の1つです。
企業はこの質問から「経験からの学びと成長があるか」「主体性やチャレンジ精神があるか」を知りたいと考えています。
成功体験を回答するコツは「どんな工夫・努力をした結果として成功に至ったか」を強調することです。
また失敗体験では「なぜ失敗したのか」「どう受け止め、どう行動を変えたのか」という振り返りが大切です。
どちらも、学びや次に活かした点まで伝えると好印象となるでしょう。
失敗から学んだ経験についての例文を見ながらポイントを確認していきます。
【営業職志望の失敗体験の例文】
私の挫折経験はコンビニのアルバイトでの経験です。
お客様のコンサートのチケット発券が2枚ありましたが、1枚だけチケット封筒に入れて渡してしまいました。
そこに、気付いた時はお客様が店を出られていました。
その後、お店に電話があり、店長からは厳しい叱責を受けました。
このミスは、私の不注意から生じたものであり、お客様には大変ご迷惑をおかけしました。
しかし、この経験から学び、以後同様の失敗を避けるために、簡単なものであれば二度チェックし、しっかりと確認することを習慣づけました。
これにより、同様のミスは起こらないようになりました。
失敗体験を伝える際は、面接官に共感してもらい、入社後にその経験を活かしていけるのか想像させることが非常に重要です。
そのために、以下のような内容を追加してみましょう。
【失敗体験を伝える時のポイント】
ポイント | 例 |
---|---|
どれくらい改善できたのかを示す | 自分の失敗経験から一緒に働いているメンバーへ確認を徹底することを心がけるように呼びかけるようになりお客様からのクレーム案件が1ヶ月平均◯回から◯回になった |
自分の中で学んだことを伝える | 失敗したことを自身で改善しさらにその経験を活かして組織改善していくことが自身にとってすごく楽しいことだと知ることができました |
8. 入社後のキャリアプランを教えてください
企業がキャリアプランについて質問する意図は、次の2つです。
- 長期的な視野を持っているか、キャリアへの主体性があるかを確認したい
- 志望度の高さや、自社でどのように活躍したいと考えているかを知りたい
そのため「◯年後に何をしていたい」という理想を描くだけではなく、そのために「入社後にどんな経験・スキルを積みたいか」を現実的に語ることが大切です。
また、企業の育成方針や事業内容とズレのないプランにすることも意識しましょう。
Q&Aから、キャリアプランの回答例を見てみましょう。
【損害サービス志望のキャリアプランの例文】
私の現在のキャリアプランとして最終的に地域の経済活性に貢献したいという思いがあります。
そのためまず入社してからは損害サービスと代理店営業の両方を経験し、より自分に適したキャリア形成を実現していきたいと考えています。
現在は挑戦を支えるという観点で企業営業部門への興味が強いのですが、両方を経験することで広い視野でお客様に寄り添い、ニーズの本質を捉えた価値提供ができると考えました。
これらの経験を積み重ねていくことで損害保険のエキスパートとして社内外から信頼され、頼られる存在へと成長し、最終的には地元の中小企業の担当としてリスクマネジメントなどといったコンサルタントを務め地域経済活性化に貢献したいと考えています。
キャリアプランについて伝えるとき、志望する業界や企業の特色や理念にマッチしない内容だと、採用担当者に違和感を持たれるリスクがあります。
そのため無理に自分の思いと結びつけるのではなく、なぜその業界を希望したのかという部分を振り返り、言語化しましょう。
9. 他社の選考状況はどうですか?
企業はこの質問で本気度や志望順位を知り、自社とのマッチ度を確認したいと考えています。
正直に答えつつ、志望動機との一貫性を意識することが大切です。
選考が進んでいる他社があっても、面接している会社にどう魅力を感じているかを添えると良いでしょう。
Q&Aでも同じ質問に悩んでいるという相談がありました。
【相談内容】
面接で「他社の選考状況どうなっていますか?」という質問に対して以下のように、
○○社を書類選考中
○○社を最終選考まで進んでいます
○○社を二次選考まで進んでいます
というような具体的な企業名でしたり選考の詳しい状況まで詳しく言ってしまうのはNGでしょうか?
前置きとしては現場でお客様のニーズに対してサービスを提供できるような接客業を中心に、その中でも旅行やビジネスといった目的を支える上での根本部分に該当する鉄道業界や航空業界、空港の物品販売を中心に見ています。
という形で面接では伝えています
具体的な企業名を聞かれた場合は答えてはいます。
前置きをしてから具体的に状況を伝えており、丁寧に考えられていて、誠実さが伝わります。
結論から言うと、企業名や選考状況を具体的に伝えること自体はNGではありません。
何を軸にして企業選びをしているか説明できれば、むしろ評価につながるケースも多いです。
そのうえで、伝え方には注意が必要です。
「なぜその企業を受けているのか」「その中で御社をどのように見ているか」加えることで、誠実さを伝えることができます。
例えば「〇〇業界を中心に就活していますが、特に御社の~という点に最も魅力を感じています」などです。
「いくつか受けているが、その中でも御社が第一志望である」という意思が伝わると、より安心感を持ってもらえます。
ただし、最終選考まで進んでいる企業が複数ある場合は「滑り止め扱いなのか?」と不安をもたれてしまうことがあるため、伝えすぎには注意しましょう。
企業名を聞かれた場合は、数社に絞って伝えるのがおすすめです。
10. 最後に何か質問はありますか?(逆質問)
面接の最後に逆質問の時間が設けられることもあります。
何を聞いたらいいのか、また「ありません」と言っても大丈夫かななどと不安になる人もいるのではないでしょうか。
この質問には次の2つの意図があります。
- 関心度や準備状況、視点の深さを見ている
- 受け身ではなく、主体的に情報収集しようとしているかを確認したい
そのため企業研究をベースに「業務内容」「入社後の成長機会」「配属・評価制度」などに関する質問をしましょう。
逆質問の内容から、志望度や目的意識が伝わるかどうかが評価ポイントになります。
逆質問の例を紹介します。
【逆質問の例文】
・御社のキャリア形成について等級が分けられていると思いますが、マネジメントコースと専門職コースを選択する等級には入社何年ほどで到達するのか教えてください。
・御社の求める人材像として「○○」「○○」「○○」が挙げられており、全て重要だとは思いますが、採用する際に特に注目している点はありますか。
・御社のホームページや企業理念から社員同士の仲の良さや会社が社員を大切にする姿勢をとても感じたのですが、○○さんが実際に働いて感じる御社の魅力を教えてください。
・入社前に自主的に勉強しておくべきことや○○さんがやっておいたほうがよかったなと思うことがあれば教えてください。
・各部署には営業や内勤など様々な業務があると思いますが、新入社員は配属後どのような業務から始めるのでしょうか。
逆質問は、以下の2つのタイプがあります。
- 「この人を採用すればうちの会社で活躍してくれそうだな!」と思ってもらえるような質問をすること
- シンプルに知りたいことを聞く
先程紹介した逆質問の例は「1」に当てはまります。
より評価につなげるためには、以下の2点を意識しましょう。
【逆質問をするときに意識すべきこと】
「どんな意図で聞いているのか」を伝える | なぜそれが知りたいのかまでセットで聞くと、相手も答えやすく、話しに広がりが出る |
---|---|
質問の前に自分なりの考えや行動を伝える | ・「私は〜〜が大切だと思うのですが」 ・「私は現在〜という準備をしているのですが」など |
こちらのQ&Aでは、逆質問の内容に対して、プロのキャリアアドバイザーから逆質問をするときに意識すべきことについて、詳しい回答があります。
さらに逆質問についての動画も紹介しています。これを見れば、評価される逆質問を準備できるようになりますよ。
面接でよくある変化球・意外な質問への対策
面接で定番の質問について確実に準備を整えていても、想定外な質問をされることもあります。
例えば次のような質問があります。
- 自分を動物(モノ)に例えると何ですか
- 最近の気になったニュースはなんですか
- 苦手なタイプはどんな人ですか
- 無人島に1つだけもっていくとしたら何ですか
このような質問では、以下のような力を持っているかを確認する意図があります。
- 自己理解力
- 柔軟性、発想力
- 論理的思考力
- 対応力
- 世の中への関心を持っているか
では、このような変化球・意外な質問に上手く回答するにはどうしたら良いのかQ&Aに寄せられた質問から見ていきましょう。
【研究開発職志望者からの質問】
それなりに面接練習していた企業での面接があまりにも上手くいかなかったので、相談させていただきます。
想定してない質問が来た際に、とりあえず答えようという意識が強かったせいか意味不明な回答を連発してしまいました。
そこから最後まで引き摺ってしまい、最後まで上手く話すことができませんでした。
答えるのが難しい質問にはどのように対処すべきなのか、教えていただきたいです。
想定外の質問につまづく場合は「切り替えができずに引きずってしまった」という原因が考えられます。
そのためと想定外の質問に対処するために大事なのは「上手くいかなかった時にどうするか」を想定して準備することです。
例えば、以下のような対処方法があります。
【意外な質問への対処法】
方法 | 詳細 |
---|---|
回答の準備だけでなく、気持ちの準備もする | すぐに思いつかない場合「10秒考える時間をもらってもいいですか」などと落ち着く時間を設ける |
仕事や自分に対しての価値観を深める | 咄嗟に口から出ることは、普段から自分が思っていること。自分の価値観を深く認識しておく |
質問内容を繰り返して言う | 「はい。〇〇については…」と質問されたことを繰り返すことで時間の余裕ができる |
面接官は味方であることを意識する | 質問の意味を前向きにとらえる |
会話のキャッチボールを心掛ける | 完成した文章を返さなくても良い |
素直に正直に話す | 「緊張しています」「すぐに良い答えが思いつかない」「考える時間がほしい」など素直に答える |
なるべく明るい表情で話す | 失敗したと思もって、顔をしかめたりせず、明るい表情を心がける |
面接は、企業が応募者を知るための場でもあり、あなたが企業を知るチャンスでもあります。
お互いを理解するための対話だと思って、リラックスして臨むと、力が発揮できるでしょう。
プロのキャリアアドバイザーからの詳しい対策法を読んで、面接対策の参考にしてみてくださいね。
よくある失敗とその防ぎ方
就活の面接では、緊張や準備不足によって思わぬミスをしてしまうことも少なくありません。
どれだけ志望度が高くても、基本的なミスで評価が下がってしまうのはもったいないですよね。
この章では、就活生によくある面接での失敗例と、その具体的な防ぎ方を紹介します。
事前に対策しておけば、面接本番で落ち着いて実力を発揮することができますよ!
緊張して自分の言葉で上手く話せない
「失敗したらどうしよう」という不安から、つい頭が真っ白になり、自分らしさが出せなくなってしまうこともあるでしょう。
キャリエモンにも「面接で緊張せず話すにはどうしたら良いか」という相談が多く寄せられています。
【面接についての相談】
詳しい相談内容:これまで3回面接を経験をしましたが、全てうまくいっていません。
原因としては
・緊張で言いたいことが言えなくなってしまう。
・予想外の質問がくると慌てて目が泳いだり焦ってしまう。
などだと思います。
学校のキャリアセンターの方に何度も練習させていただいていて、その時はうまくできるのですが、
本番になると本来の力が発揮できません。
来週にまた面接があるので、どうか対策方法を教えていただきたいです。
練習では上手くできるのに、本番になると力が発揮できないというのは、気持ちの持ちようが大切だということです。
面接には、以下のような気持ちで臨みましょう。
- 結果のことは考えず、目の前のことに100%集中する。
- 用意した回答を100点の出来で話せなくても良い
- 予想外の質問の方が多いと思って臨む
そのうえで準備した回答を丸暗記するのではなく、以下の要領で面接練習を行うと自分の言葉で話せるようになります。
- トークスクリプトを作成する
- 読みながら流れを頭にいれて慣れる
- 伝えたい要件だけ箇条書きにして話してみる
- 鏡に向かって台本を見ずに話す
企業は面接に来る応募者を落とすために面接しているわけではありません。
採用したいからこそ、その人のことを詳しく知るために質問や深掘りをしています。
そのことを頭に入れて、自分の良さを知ってもらうために会話を意識しながら伝えましょう。
以下のQ&Aには複数のキャリアアドバイザーが、面接の対策方法について詳しく解説しています。
同じような悩みを抱えている人はぜひ読んで参考にしてください。
話が長すぎて何を伝えたいのか分からない
面接で一生懸命アピールしようとするあまり、話が脱線してしまい「結局、何が言いたかったの?」と面接官に思われてしまうケースは少なくありません。
簡潔でありながら、自分の思いや強みをアピールするには何に気を付ければ良いのか、次のQ&Aを参考にしてみましょう。
【自己PRの長さについての相談】
私の強みは、目標達成に向けて周囲を巻き込み、チームを牽引する力です。
この強みを発揮したのが、大学3年次の研究室でのグループ発表です。
私の所属したグループは初対面のメンバーが多く、当初は意見交換がうまくいかず、方向性も定まらないまま進行してしまいました。
その結果、中間発表では6グループ中最下位という悔しい結果に終わりました。
このままではいけないと感じた私は、チームを立て直すために3つの取り組みを主導しました。
まず、発表内容を一から見直し、テーマに沿った構成に変更しました。
次に、各メンバーの強みを活かした役割分担を行い、責任の所在を明確にしました。
そして最後に、発表練習を何度も重ねることで、内容の精度とプレゼン力を高めました。
こうした取り組みによって、メンバーの意識も変わり、全員が主体的に動くようになりました。
その結果、最終発表会では教授や先輩方から高く評価され、1位に選ばれることができました。
御社においても、課題や困難に直面した際には、自らが中心となって周囲を巻き込みながら課題解決に取り組み、目標達成に貢献していきたいと考えています。
面接で自己PRを話す場合、1分〜1分半が目安とされているため、質問者の文章量は適切であるといえます。
さらに内容をブラッシュアップするためのポイントについては以下の通りです。
【自己PRのブラッシュアップポイント】
ポイント | 詳細 |
---|---|
結論(成果)を先に伝える | 「6グループ中、最下位から1位に順位を上げる事ができた」などと簡潔に伝える |
課題解決のための行動を1~2個に絞る | 個数を絞って、少ないトピックを詳細に話していく事・現状のアクションにプラスして具体例を記載する |
成果を具体的に示す | 行動する前と後を思い出して、どのような変化があったのかを記載する |
伝えたいことが多いほど、情報を詰め込みすぎて逆に伝わらなくなることもあります。
面接では、簡潔に要点を伝える力も評価されるため「自分が一番伝えたいことは何か?」を明確にしながら話すことが大切です。
志望動機が浅く、企業研究不足が露見する
就活の面接で特に多い失敗の1つが、志望動機が表面的すぎて「この人は本当にうちに入りたいのかな?」と疑問を持たれてしまうことです。
どの企業にも通用しそうな汎用的な内容だったり、企業の魅力をただ褒めているだけの志望動機は、すぐに見抜かれてしまいます。
どうすれば他の応募者と差別化できる、より魅力的な志望動機が作れるのか知りたい人は、次のQ&Aがヒントになります。
【志望動機についての相談】
私が貴社を志望した理由は、成長し続ける企業を支える存在になりたいと考えたためです。
貴社はIT事業を中心として、企業だけでなく公共インフラやセキュリティーサービスといった幅広い事業を展開し、会社としての成長性を高めています。
私には営業事務として活躍している母がいるのですが、営業事務員として全国各地の社員や企業と繋がっている母の姿を見て、私もネットワークやコミュニケーションを取れるような人になりたいと考えました。
議員インターンシップで培われたファシリテーションスキルや元来持ち合わせている責任感の強さは、IT事業を中心として現代の社会のニーズに応えようとしている貴社をサポートできる強みではないかと考えます。
以上の理由から、私は貴社の営業事務を志望いたしました。
以下の2点を意識することで、あなたの魅力を伝えやすくなります。
- どの仕事を志望しているかではなく、その会社をなぜ志望するかを表現する
- 他の会社になくて志望している会社にあるものは何かを再度深掘りする
上記のポイントを加味して、ご本人が作った志望動機がこちらです。
【改善後の志望動機】
私はデジタル技術を活用して成長を続ける貴社の下、私も社会を支える存在の一員になりたいと考え貴社を志望しました。
貴社はIT事業を中心として、対企業だけでなく公共インフラやセキュリティーサービスといった幅広い事業を展開し会社の成長性を高める他、社員の研鑽にも力を入れています。
私には営業事務員として活躍している母がおり、全国各地の人や企業と繋がっている姿を見て、私もネットワークやコミュニケーションの力を活かして会社、ひいては社会に貢献できるような人材になりたいと考えました。
議員インターンシップで培われたファシリテーションスキルや私の強みである完遂力は、IT事業を中心として現代の社会のニーズに応えている貴社の営業をサポートできる強みになるのではないかと考え、貴社の営業事務を志望します。
入社後に活躍する姿をイメージできる内容になっています。
さらに以下のような観点で志望動機をまとめると、納得感のある内容になります。
- 営業事務として活躍するために大切なことに沿った領域のアピールをする
- 志望企業の営業事務でしかできないことから志望理由を考えて差別化を図る
企業研究を行ったうえで、自分の言葉で「ここで働きたい理由」を語ることで、面接官にも熱意と本気度が伝わります。
「なぜ他社ではなく御社なのか」が明確になるように、自分の経験や価値観と企業の特徴を結びつけると説得力が増すでしょう。
まとめ
面接で
大切なのは、どんな質問にも「自分らしさ」と「仕事への意欲」が伝わることです。
そのため、質問の背景を理解し、自分の経験と照らし合わせて準備をしておくことが大切です。
今回ご紹介した質問例と対策を参考に、経験や強みを活かして自分の言葉で語れるように回答を考えておきましょう。
「面接での回答に自信がない」「誰かに評価してほしい」という場合はキャリエモンQ&Aを参考にすることがおすすめです。
Q&Aでは、プロのキャリアアドバイザーによる的確で丁寧なアドバイスを見ることができます。
自分の質問を投稿することで、直接アドバイスをもらうこともできるため、不安を解消できるでしょう。
またキャリエモンでは、就活の専門家であるキャリアアドバイザーにオンラインで相談できる「キャリアサポート」を提供しています。
簡単な登録だけで利用できる上、費用は一切かかりません。
面接に自信を持てるように、ぜひ活用してみてください。

